資格試験の傾向や難易度合格率ー二級建築士

二級建築士
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二級建築士って試験科目も多いし難度も高いから、一度の受験での合格は厳しいのかな?

二級建築士って試験時間が長いから、集中力が続かないよ~

ここでは、各科目の傾向と対策についてお話いていきます!

試験の傾向(学科科目別・製図)

1.学科試験の傾向

2級建築士では、学科Ⅰ(建築計画)、学科Ⅱ(建築法規)、学科Ⅲ(建築構造)、学科Ⅳ(建築施工)の4科目あり、各25問の計100点満点で5肢択一式です。

学科Ⅰと学科Ⅱを同時に3時間、学科Ⅲと学科Ⅳを同時に3時間の計6時間の試験となります。

ボリュームが多いので、時間配分を考えた対応が必要です。

 

合格基準点として、各学科13点以上かつ総得点60点以上となっています。

ただし、難易度により基準点が補正される場合があります。

各学科ごとの傾向

2級建築士の学科試験は、建築士として最低限必要である基本的な知識が問われており、各学科とも基本的な事項を重点的に勉強すれば、無理なく合格できる試験です。

 

●学科Ⅰ(建築計画)

建築各論、環境工学、建築史(歴史)、建築設備の4分野からの出題で、比較的出題範囲の広い学科となります。

 

基本的には、過去問と似たような問題が多く出題される傾向があり、過去問を中心に基本をしっかりと勉強していけば、得点源となります。

●学科Ⅱ(建築法規)

約8割が建築基準法から出題され、残りが建築士法やバリアフリー法、消防法などから出題されます。

 

建築基準法から、用語の定義、用途地域、内装制限、高さ制限など出題範囲が広い学科です。

法令集を持参し、法令集から調べて解答していく学科となります。

どれだけ早く法令集から答えを導き出せるかがポイントです。

 

また、容積率、高さ制限など計算問題もあります。

法令集の引き方に慣れる事が大切で、まずは法令集に付箋を貼り、線を引く作業からはじまります。

 

後は問題を問いていく度に追加で線を増やし、よく出る部分は線を太くしていく等、出題されるページをめくりやすくするなどの、自分なりの工夫をしていくと良いでしょう。

とくに時間をかけて勉強していく必要がある比較的難易度の高い科目といえます。

●学科Ⅲ(建築構造)

構造力学、各部構造、材料の3分野から出題されます。

 

ここでは構造計算の問題が6問程度出題され、苦手としている方も多いのではないでしょうか。

だからこそ、しっかりと公式を覚え、理解していく事で応用力が身につき確実な得点源となり、有利な状況となります。

 

基本的に過去問と似た問題が多く、公式など理解した上で勉強していけると良いでしょう。

●学科Ⅳ(建築施工)

施工計画、各部工事、測量、積算、契約の5分野があり約8割が施工計画と各部工事から出題されます。

 

基本的に過去問と似た問題が多く対策しやすい学科ですが、近年は新しい傾向の問題も増え、応用力も必要になっている事から、過去問と関連した内容も勉強していく必要がありそうです。

 

平成27年度の試験では、唯一、合格基準点が13点から12点へと補正された学科でもあり、過去問だけの勉強では厳しそうです。

2.設計製図試験の傾向

2級建築士では、設計製図試験の約3ヶ月前に課題の発表があります。(建築技術教育普及センターのHP参照)

 

例えば、令和2年度の課題は『シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい(木造2階建て)』で、令和2年6月10日に発表されております。

 

要求図面として、1階平面図兼配置図・2階平面図・2階床伏図兼1階小屋伏図・立面図[ここまでは縮尺1/100]・矩計図[縮尺1/20]・面積表・計画の要点 となっています。

 

試験時間は5時間で、かなりの集中力が必要となってきます。

約3年ごとに鉄筋コンクリート造なども出題される可能性があります。

 

2級建築士では.作図力が大きなポイントとなっており、未完成な図面は即失格となる為、面積表・計画の要点も含め、時間内に図面を完成させる事が必要です。

特に木造では、『矩計図』『2階床伏図兼1階小屋伏図』を、いかに早く正確に他図面と整合した作図が出来るかが重要です。

 

また近年プランニングでは、住宅を中心に現代の社会の問題点をテーマとしたものが多く、これらを十分に考慮し法令違反とならない設計と、プランニング力も必要となります。

 

記述問題もあり、テーマを十分に考慮した文章力も身につけていく必要があります。

難易度・合格率 受験者数

公益財団法人建築技術教育普及センターが公表している過去5年間分の2級建築士試験の受験者数・合格者数・合格率は以下の通りです。
(https://www.jaeic.or.jp/smph/shiken/2k/2k-data.html)

 

学科試験の合格率は30~40%くらい、製図試験は、令和元年の試験では40%台になったものの
他の年では50%前半という結果が多いです。

 

学科・製図、2つの総合合格率は平均23.8%程となっています。

 

一気に合格しようとすると、苦戦するかもしれませんが、学科・製図試験単体での合格率は特段低いわけでもないため、数年に分けて1つずつ確実に合格するつもりで2級建築士取得に向けてスケジューリングしていくといいかもしれませんね。

 

 

 

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